2010年から毎年1月に「よげんの書」というセミナーを開催してきました。きっかけはその年の消費者のトレンドがどうなっていくのかをクライアントやスタッフと共有したいという考えからでした。
「よげんの書」とは、浦沢直樹さんの長編マンガ「20世紀少年」に出てくる、小学生が空想した未来の物語です。「予測」というにはおこがましく、「予報」というのもちょっと違う。「予言」であれば少し気軽になるし、「よげん」にすれば当たるも八卦、当たらぬも八卦ということになるのではないかと考え、気軽に取り組むことができます。
内容的には、「データ」や「事象」からその年におこりそうなことを20項目程度挙げ、解説するというものです。これを2010年からですから、来年で10回目になります。
ペイパルの創業者のピーター・ティール氏はその著書「ZERO to ONE」の中で、僕たちは未来を創ることができるか?と問い、「成功を実現する計画もないのに、どうやって成功するつもりなのだろう」と語りました。
スティーブ・ジョブズ氏は「消費者に何が欲しいか聞いてそれを与えるだけではいけない。完成する頃には彼らは新しいものをほしがるだろう」と言っています。
インテルには未来予測部があり、その責任者をつとめていたブライアン・デビッド・ジョンソン氏は「10年後のコンピューターを想像するとなると、10年後の世界そのものをイメージする必要がある」と語っています。
また、7&i 元会長の鈴木敏文氏は「未来から現在を思い描くことで、顧客は次はどんな新しいものを求めるか、潜在的ニーズを察知して、いち早く応えていくことが出来るのです」と言いました。
こう考えると、未来を構想することがとても大切なことだとわかります。
人々がどのような方向に動いていくのか?どのような力(Driving Force)が働いているのか?それを考えることが私の長期的な仕事になりました。
ここでは、これまでに発表してきた「よげん」とそれに基づいてこれからどうなるかの「よげん」を考察してみたいと思います。
*2010年〜2013年までの「よげん」はこちらから参照することができます。
→http://www.slideshare.net/keijix55/presentations
*Schoo (https://schoo.jp)で行った、よげんの書のオンライン講義を見ることができます。
→http://schoo.jp/class/183/room