【クライアント】
オムロン株式会社
【課題】
- 拡大傾向にあるマッサージチェア市場
- 後発ではあるが、小型の廉価版で実績のある オムロンの新しいマッサージチェアの開発
- 売れ筋は、本格機能の高価格帯商品 これに対抗するための新しいコンセプト作り
【調査・分析】
市場を調べて見ると、メインターゲットである「マッサージが癖になっている人」のほかに、女性中心のセグメントである「おしゃれにマッサージしたい人」が一定数存在していることを発見。デザインやインテリアを重視する人(女性中心)に向けて製品を開発することにした。
【コンセプト】
調査結果から、購入者の半数近くがマッサージチェアの置き場所に困ると回答。同じ大きさでも家具であれば置き場所に困る人の比率は少なくなる。これはマッサージチェアが「医療器具」であることが要因。さらに、ターゲットは「治療」ではなく「癒やし」を求めている。従って、マッサージチェアを「器具」から「家具」へ、「医療機器」から「リラクゼーションのための道具」へ価値の転換をはかることが必要となる。
このことからコンセプトを「Interior-able Relaxation Furniture」とした。
【デザイン】
デザインは、生活シーンへでの活用に焦点をあて、コンパクトにまとめる方向にした。小型化するために肘掛けをなくし、リクライニング機構も採用せず、ロッキングチェアのようなSWING機構を採用した。全体をファブリックで覆うデザインにしたことで、カラーバリエーションを6色に設定することが可能となった。
2003年 グッドデザイン賞
デザイナーは井植洋氏